エクセルまにあ
超初心者のためのエクセル入門講座 

メソッドの呼び出し

プロパティの取得と設定では、オブジェクトのプロパティを設定する例を示しました。今度はオブジェクトのメソッドを呼び出してみましょう。

まずは、次のプログラムを見て下さい。

Sub Test3()
    Range("A1").ClearContents
End Sub

これは、Range("A1") オブジェクトに対して、ClearContents というメソッドを呼び出すプログラムです。

ClearContents は、セルの内容を消去するというメソッドですから、このプログラムを実行すると、A1セルに書かれている文字列が消去されます。

特に難しいところは無いと思います。オブジェクトには様々なメソッドが用意されており、それを呼び出すことで色々な操作を行うことが出来るようになっています。

次に引数(ひきすう)がある場合のメソッド呼び出しの例を見てみましょう。引数とは、メソッドの動作を指定するために与える値のことです。

Range("A1").Insert ( xlShiftDown )

Insert メソッドは、セルを挿入するという機能を持っています。エクセルでは、セルの上で右クリックし、メニューから[挿入]を選択することでセルを挿入出来ますが、それと同じ事をやってくれるのがこのメソッドです。

そして、カッコの中に書かれている xlShiftDown というのが引数です。xlShiftDown は、セルを挿入したとき、もとから入っていたものを下にずらすという意味です。したがって、このプログラムを実行すると、以下のようになります。

Range("A1").Insert ( xlShiftToRight )

次に、引数として xlShiftToRight を指定してみます。これは、下ではなく右にずらすことを指定する値です。このプログラムを実行した結果は下の通りです。

メソッドには、このように引数を指定することが出来るものが多くあります。引数を指定することで、メソッドの動作を細かく指定することが可能です。また多くの場合、引数を省略すると適切な値が自動的に設定されます。例えば Insert メソッドの場合、何も引数を指定しないと、xlShiftDown が与えられた場合と同じ動きをします。なお、引数を指定しない場合にはカッコを付ける必要はありません。

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